『なぜジョブズは、黒いタートルネックしか着なかったのか』というタイトルなので「ジョブズに関する本かな?」と思うかもしれない。
しかし実はそうではない。
この本には、一流の人たちが行っていた幸せに生きるための「マイルール」が28個も詰まっている。
「なぜジョブズは、黒いタートルネックしか着なかったのか」、というのはその中の一つに過ぎない。
はっきり言ってめちゃめちゃ良書である。
「いま自分は幸せすぎて仕方がない!悩みなんて一つもない!」という人以外、つまり少しでも悩みを抱えている人にはぜひ読むことをオススメしたい。
ジョブズが黒いタートルネックしか着なかった理由
Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ。
彼は「世界に衝撃を与えるため」だけに仕事をしており、〈仕事=お金を稼ぐ手段〉ではなかった、と本書では述べられている。
そんな彼が毎日同じ服を着ていたのは、服装を考える時間が無駄だから(偶然にも、私も毎日同じ服を着ている。他に着る服がないからだ)。
そんな時間があるのなら、大好きな仕事のために、世界に衝撃を与えるために時間を使うというのです。
ジョブズは言います。
「何をやっているか、ということだけでなく、何をやらないか、ということにも、僕は誇りを持っている」。「何をしないのかを決めるのは、何をするのか決めるのと同じくらい大事だ」と。
9ページより。
つまり、
①ジョブズはやりたいこと(目標、夢)が完全に明確になっている。そのためには何をやるべきか、を完全に把握している。
②その目標に関係のない時間を省き、目標を達成するための時間に回す。
③結果、あらゆる無駄な時間を目標達成のために使うことによって、より確実に目標に近づいていく、というわけだ。
もし自分に叶えたい夢があるのなら。
いま見ているテレビはその夢のためになるのか。つい何十分もやってしまうスマホゲームの時間を他のことに使えないか。
いま自分が使っている時間は、その夢の達成に必要なものなのかを改めて考えさせられる内容であった。
本書の一発目から「ほおお!」と唸ってしまうようなジョブズのマイルール。
なんとこれ、まだ「まえがき」である。
どうしても直せない欠点がある時は?
あともう一つ、非常に面白かったマイルールをご紹介させていただきたい。
海洋冒険家にしてヨットのプロフェッショナルである白石康次郎(しらいし こうじろう)さん。
彼はどうしても船酔いしてしまうので海が大の苦手だというのだ。海洋冒険家なのに。
そこで彼が考えついたのは、オレンジジュースを大量に飲むことだった。(142ページ,143ページより)
それはなぜか。
「オレンジジュースを飲んで吐くと、美味しいじゃん!」って。
145ページより
なんと、どうしても吐いてしまうなら美味しければいい、というワンダフルな結論に至ったというのだ。感動ものである。
ここから学べるのは、どうしても直せない欠点があるなら、その欠点をどうやったら楽しめるのか、という発想だ。
天然パーマがどうしても嫌なら、天然パーマをどうやったらオシャレに見せられるかを考える(これは私のこと)。
視力が悪いなら、ちょっと高めの超お洒落なメガネを買って、メガネが似合うお洒落さんになっちゃえばいい(これも私のこと。実際にお洒落かどうかは不明)。
欠点は直すだけじゃないぜ!って話だ。
一流のマイルールが盛りだくさん
ここでご紹介させていただいたものはごく一部に過ぎない。100%中の0.1%と言ったところだろう。
他にも
・ロックミュージシャンの矢沢永吉さんのマイルール「自分を映画の主人公としてみる」
・絵本作家のぶみさんから学ぶ「1000回試行錯誤する」というマイルール
・ケンタッキーフライドチキンでおなじみのカーネル・サンダースの「人のためにお金を使う」ということ
・本田宗一郎さんの「たったひとりを喜ばせる」というマイルール
・所ジョージさんのマイルール「家族とのご飯を最優先する」
などなど、ありとあらゆる一流の方たちのマイルールがドドンと詰まっている。
全部で28個もだ。本って素晴らしいな、って改めて思った。
難しいものは何もなく、読んでいてワクワクするし、楽しい。それで為になってしまうんだから、ありがたいったらありゃしない。
一つでも悩みを抱える方なら、一読の価値は大いにあるだろう。
なぜジョブズは、黒いタートルネックしか着なかったのか? 〜真の幸せを生きるためのマイルール28〜
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