現在は私はあらゆる体の不調に悩まされている。
主に肩こり、疲れ目、鼻炎、なかなか寝付けない、夜中に何度も起きてしまう、肌荒れ、やる気が起きない、友達が少ない、外に出たくない、などである。
本書『長生きしたけりゃパンは食べるな』は、そんなあなたの体の不調の原因は「パン」にあるのではないか?と問いかけている本である。
なんとインパクトのあるタイトルだろう。
たった一つの食材をやめる。それだけで、心のバランスを取り戻し、あらゆる体の悩みをたった数日で解決してしまうことができるのです。
やめるべき食材とは、「小麦」。
あなたの大好きな、毎日のパンなのです。
5ページ「はじめに」より
パンを食べるなとは、なかなか難しいことを言う。
しかも、パンだけでなく、ラーメンやパスタ、うどんなどの小麦を使っている製品はすべて食べてはいけないというのだ。
これを読んだ時、間違いなく「無理だ」と思った。
しかしそれと同時に、「実際にやめて本当に不眠症や肩こりが治ったら凄いな」とも思った。
それに何と言っても、小麦粉を食べるのをやめるだけなので「コストがかからない」という部分が魅力的だ。つまりは自分との戦いである。
気になったらまずはやってみよう!がモットーの私はすぐに小麦粉食品を食べない生活を送ることにした。
なぜ、パンを食べたくなるか
本書では、グルテンフリー(小麦を摂取しない食生活)を続けると大好きだったパンを食べたいと思わなくなる、と述べられている。
そもそも小麦には「グルテン」というタンパク質が含まれており、その中の「グリアジン」という成分が小麦製品への依存を促しているというのだ。
たまに無性にパンが食べたくなったり、小腹が空いたらつい菓子パンを買ったりしてしまうのは、ちゃんとした原因があったのだ。
なので小麦を摂取しない生活を送れば、小麦への依存が解消され、「菓子パン食べたい欲求」がなくなるという事らしい。
まずは2週間から始めよう
しかし、早い人で3日、多くの人は14日のプログラムを実践することで、心と体が一変すると報告してくれています。
8ページより
なんと、だいたいの人が14日ほど我慢すれば変化が見られるらしい。思ったよりもかなり早い。
思ったより余裕そうである。
だが。
初めて5日も経たないうちに、ラーメンがめちゃくちゃ食べたくなったのである。
むしろ私はパンよりラーメンの方が好きだった事にここで気がついた。もちろんラーメンには小麦を使っているので食べてはいけない。
むしろ「この2週間のミッションが終わったらご褒美にラーメン食うんだ。」という、なぜ今グルテンフリーを実践しているか分けが分からない状態に陥ってしまったのである。
しかし、ここは我慢。本書によれば2週間もすれば「小麦製品を食べたい欲求」は解消されるというのだから。
そして2週間が経つ。
グルテンフリーを2週間続けた今、まず私が何を思ったかというと
「これでやっとラーメンとパンが食べられる!」である。
小麦製品を食べたい欲求が解消されるどころか、今までよりめっちゃ食べたくなっていたのである。ビックリすることこの上ない。
そして早速お気に入りのラーメン屋に行って大盛りを食べた。
めちゃくちゃ美味しかった。
我慢してきた甲斐があったと思った。
よくよく考えてみると、わたしは和食が大好きなので毎日パンなんて食べていなかったのである。週に一度食べるか食べないのレベルだったのだ。つまり、最初からそんなに依存していなかったのではないか。
結局肩こりは治ったのか
そう、肝心なことを忘れていた。
わたしは本書を読んだのは帯に「肩こり」の文字があったからだ。パンを食べるのをやめれば肩こりが治るのではないか?と思ったのだ。
本書では、小麦粉に含まれるグルテンが腸に穴を細かな穴を開け、そこから異物が侵入してしまい、それが血流に乗って体を巡り炎症を起こしてしまう、と述べられている。
これが肩こりの原因となってしまうわけだ。
これは怖い。
ではわたしがどうなったかというと、肩こりはひどいままであった。
オーマイガー!である。
理由はわかっている。どう考えても1日10時間以上パソコンを使用しているからだ。
しかし思わぬ効果もあった。
わたしの場合、肩こりは治らなかったが、「朝の目覚めが良くなった」「肌の調子が良くなった気がする」という2つの効果があったように思える。
確かに本書には「小麦」と「肌荒れ」の関係性についても述べられていた。これは期待していなかっただけにかなり嬉しい。
(パン断食中にこのような写真を見ると、食べたくて発狂しそうになる)
どんな人におすすめか
□慢性的なストレス、疲れ、頭痛
□不眠症
□下痢、便秘、腹痛、膨満感(消化器疾患)
□吐き気、嘔吐
□肌荒れ、シミ、くすみ、ニキビ(皮膚疾患)
□生理痛、不妊症、月経前症候群(婦人科疾患)
□認知症、アルツハイマー病、統合失調症(神経障害)
□ADHD(注意欠陥、多動性障害)
□自閉症21ページより
もし、この中のどれか一つでも当てはまるなら「パンを食べる」のをやめる価値があると本書では述べられている。
なんといっても、食べるのをやめるだけでお金がかからないので、気になる方はぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか。
さらに本書では
・小麦が体に与える影響
・パン抜き生活をすればどのような変化を得ることができるか
・パン抜き生活に対するQ&A(これが特に面白かった。Q.和食中心にすると塩分が気になる、Q.どうしてもパスタが食べたい、Q.そうしても間食したくなった時は?など。)
・老けない体を作る食べ物について
・食べ物、調味料の選び方
・パン抜き生活プログラム
などなど、普段パンを食べる私たちが知っておいて得する情報が丁寧に、そして豊富に説明されている。
もし、今のあなたの体調に気になる点があるのなら、その原因は「小麦」かもしれない。
ぜひ一度本書を読み、「パン」があなたに及ぼす影響を考え、食生活を見直してみてはいかがだろうか。
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